小回り君はただ今「フカセでチヌ! チヌ(クロダイ)のウキフカセ釣り」で活動中です。ゲレンデに雪が有る時以外は、チヌ釣りをして養殖業に勤しんでいます。
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2002年3月の滑走日記
2002年3月23日~24日
長野県 野沢温泉スキー場
お題・・・今期最後?
ちょっと間があきましたが、今シーズン国内最後(!)のスキーです。動画メインで行きますが、決して手抜きでは有りませんよ。かえって手間がかかりました。
3月23日(土)
天候:雨のち晴れ
- ハイブリッドツアーということで師匠、わんさん、デモ、一休(ひとやすみ)さんは木曜日から志賀高原を滑っていました。余り雪質が良くなかったらしく、結構テンションは下がっていました。
- 私たちが到着した日は、雨でしたので余計にやる気が無い様子で、宿から出ようとしません。私とNJ君はとりあえず滑りに行きました。
- 上ノ平まで上がると、結構いい雪です。久しぶりにかなり硬い雪質なので結構楽しく滑ることが出来ました。私たちが出てすぐにふもとでも雨が止んだらしいです。
- 天気も快晴になったところで、いきなり動画です。
やまびこゲレンデ・・・整地 中斜面 大まわり フリー
・NJ君の滑り⇒nj.rm
・デモの滑り⇒demo.rm
・管理人の滑り⇒yamabiko01.rm
- 実は帰ってから気が付いたのですが、NJ君の板もご臨終なさっていました。トップ付近のアーチが死んでいます。この映像からも、なんだか怪しげな動きが見受けられます。普通あの位置だとトップ付近から雪煙が上がるはずなのにトゥピースあたりから雪煙が上がっています。
- 私の滑りは後で、まとめて批評いたします。
- この他にもコブでの撮影がありましたが、管理人権限により載せません。ああ、何て我侭なのでしょう。
- さていざ帰ろうとすると、かなり強い風が吹き、気温も相当下がってきました。手袋なしでは痛いぐらいの気温でした。こうなると次の日が非常に楽しみです。
夜になるとしんしんと雪が降り始めました。このまま積もってくれよ。そういえば夢うつろな間、「カービングの命(みこと)」とか言う変な言葉が出来上がっていましたが一体何のことやら・・・
3月24日(日)
天候:晴れのち雪
- 朝起きると、案の定快晴で、車にも30cmほど雪が積もっています。これはどう考えてもファーストトラックに限ります。珍しく全員が9時までにゲレンデに立ち、一路やまびこを目指しました。
- やまびこの滑走禁止エリアはそこそこのパウダーです。師匠はどうしても我慢できなくなり、ロープの張っていないところからパウダー喰らいに行きました。
- 私、デモ、一休さんは、「絶対カービング」班ということで久しぶりのしまった雪を楽しみました。
- ただ、師匠たちが余りにも楽しそうなので、やってはいけないとは思いつつもパウダーエリアに突撃しました。
- やっぱりパウダーは最高です。かなり良質の雪が降ったみたいで、久々にパウダーを喰らいました。しかーし、やっぱり滑走禁止区域なので、「注意一秒怪我一生」です。調子よくショートターンしていたのですが、ふと気付いたときにはそこは崖でした。
- 「死んだ」とか思った直後無重力になり、2mほど下に転落しました。幸いパウダーだったのでほとんど怪我はありませんでしたが、恥ずかしいので一目散に退散しました。
- 「絶対カービング」で数ラップし、シーズン最後の恒例、フォーメーション撮影です。
フォーメーション・・・中斜面 小まわり 種目規制
・V型のフォーメーション(NJ、管理人、師匠、一休、わん)⇒form-v.rm
・X型のフォーメーション(一休、師匠、デモ、NJ、わん)⇒form-x.rm
- これ以外にもいろいろやってみましたが、見栄えがするのがこの2本でした。
- 続いてスカイラインでの撮影です。
スカイライン・・・整地 急斜面 大まわり フリー
・カービングを意識した滑り⇒skyline01.rm
・コントロールを意識した滑り⇒skyline02.rm
- 昼飯後は、またやまびこに戻り、「絶対カービング」班と「コブの命」班に分かれて思い思いに滑りまくりました。
- シーズン最後なのにとても寒く、顔に当たる雪が痛いのです。
やまびこ・・・整地 中斜面 大まわり フリー
・一休さんの滑り⇒hitoyasumi.rm
やまびこ・・・整地 中斜面 小まわり フリー
・今シーズン最初で最後のショートターンのみの画像⇒yamabiko02.rm
- みんなかなりチャレンジ精神が旺盛なので、「絶対カービング」班は「カービングショートターン」にチャレンジしてみることになりました。
- 呪文のように「中間姿勢より低く、前圧をキープして、インサイドの腰を先行動作」とぶつぶつ言いながらチャレンジしてみると、いきなり出来ました。それらしいものが・・・
- 一休さんとデモが「何でそんな動きになるん?」と聞いてきますが、上で書いたことしか気にしていませんのでそれを一応coachしておきました。全部粟野師匠の「カービングショートターン」の中で言っていることです。
- また変な言葉が出来ました。カービングショートターンもどきは「命(みこと)ターン」と命名されました。カッコよくない・・・
- やまびこゲレンデ閉鎖まで滑って今シーズン国内滑走は終了となりました。
さて、今回の撮影の結果、自分の癖が嫌と言うほど出ています。一休さんやNJ君と比べてもらうと良く分かるはずです。一貫して、特にロングターン中の体の外向が強すぎます。これでは強い外力に耐えられそうも有りません。
したがって、今週末から行くウィスラーでの課題は、「正対もしくは先行動作」を用いてスキーの回転方向に腰の向きを合わせる、これで行かしてもらいます。
さあ、袋詰開始じゃ・・・
2002年3月16日~17日
長野県 白馬八方尾根スキー場
お題・・・粟野利信デモとリッチー・ベルガーとエアーとコブと悪雪と風邪
よく分からないお題がついていますが、検索エンジンに引っかかりやすく・・・じゃあ無くて、黒菱には人間の顔をした変な生物が住んでいる?
3月16日
天候:快晴
- コストダウンの為に下道を走っていったのですが、少し混んでいるときの高速と変わらないぐらいの速さでアコースティックに到着しました。
- 師匠も、別口で八方に来ていると聞いていたので、連絡を取り、合流することにしました。
- しかし、ひどい雪でした。湿気すぎて止まると言う事は無かったのですが、去年のこの時期から考えられないぐらいです。ただ、去年と違うのは板を自分から動かすことが極力減ってきていると思うので、そんなに疲れることは無いだろう、と思っていました。
- やはり、板を動かさないと言うのはいいですね。ただ、かなり雪面が荒れているので乗る位置が非常に難しく、微調整でどんどんと体力が消耗していくのが分かりました。
- 師匠&Yさんたちと合流した後は、コブ&エアーの連発でした。当然黒菱とスカイラインがメインです。
- 一本目は3ストップぐらいで降りれましたが、徐々にパワーがなくなっていき、ヘロヘロです。
- ボーっとリフトから黒菱を滑っている人たちを眺めていると、八方尾根スキースクールのジャケットを着て、黄色いスキーパンツの人が、ただの緩斜面を降りるかのごとく降りてくるのを見つけました。
- 隣のNJ君に「あれ誰だろう?八方SSであれだけのことが出来るのは宮下デモぐらいだけど、滑り方がぜんぜん違うなぁ。」
- 謎は謎のまま、次にNJ君が、「あの紫(のウェア)の人、変ですよ。」と言うからふと、下を見てみると明らかに超人的ターンをする人を見つけました。どうやらNJ君は確信が持てなかったようなのですが、粟野デモのようです。
- 急いで降りていくと、居ました居ました、私の尊敬する粟野デモそのものです。「生デモ~~。それも粟野さん~~。それも黒菱~~。」と我を忘れてさらにボーっとしてしまいました。
- ほんの少ししか見れなかったのは残念でしたが、講習も終わり、粟野デモはどこかに消えてしまいました。しかしながら、まだ八方SSのウェアを着た化け物(失礼)は黙々とコブをなめています。この頃になると完全に舞い上がって自分の滑りを忘れています。
- 誰だろう?やけに髪の毛が金色だなぁ?と、正面からお顔を拝見するチャンスがあったので見てみると?リッチー・ベルガーさんのように見受けられます。
- 「なぁ、あの黄色いの(パンツをはいた人)、リッチー・ベルガーのように見えるんだけど・・・。」
- NJ君&師匠「・・・(反応なし、というか聞いていないというか)」
- そのほかにも数々のおかしな人々を見ながら、自分の滑りもコブの溝に落としてきてしまい、終了となりました。
たまたまこの日は栂池の火祭りの日で、たいまつ滑走や、花火などが催されていました。雪景色の中に見るたいまつの光の列は幻想的で、花火も距離が近く、明かりが無いところなので非常に綺麗に見ることが出来ました。
さて、花火も終わり、リコさんと話しているときのことです。
リコ:「今日、新聞の折込に入っていたんだけど、八方にリッチー・ベルガーが来ているらしいよ。」
私&NJ:(新聞にそんなものが入っているのにも驚いたが)「あ゛~~~、やっぱりあれ本物だったんだ。」
リコ:「見たの?私も見たかったわぁ!」
私:「上体と脛の角度が一定の状態で黒菱を降りていたよ。人間じゃないね(敬意を込めて)。」
とまあ、夜もどんどん更けていきました。この日はやたらオーナーの気合が入っていましたがどうしたのでしょうか?
3月17日
天候:晴れ
- さて、今日は伊藤嫁とラード一号とそのお友達とリコさんと滑ることになりました。リフトに乗って2本目、早くもNJ君が「あのTシャツの人、オーラが出ている。」というもんだから、じっと見ていると、おもむろに滑り出しました。
- 1ターン目は「お?」、2ターン目以降は「何じゃありゃ?どうやったらこの雪であんなターンになるんだ?」
- またまた興奮して自分を見失っていました。追跡しようかな?と思っていたらリフトで上がってくる粟野デモ発見!
- すぐさまみんなに伝えて、見物するためにこそっと講習をやっているそばに近寄って見ました。
- パノラマの下半分のちょっと急な部分でのロングターンの講義のようです。生徒は2級レベルだと思われます。
- ものすごいオーラです。ビデオの中と同じ口調で何か講義しています。
- おもむろに滑り出しました。滑り出してすぐにオーラ全開です。ターンに入る動作だけでもう明らかに別世界の領域で、ターンが始まるとぐしゃぐしゃの雪にもかかわらず、超スピード&スーパー内傾角&スーパー切れ切れモードです。
- 見ていた全員が口をそろえて「す・・ご・・い」
- その後同じ斜面を自分が滑ってよく分かりました。「デモンストレーターって上人・・・解脱しないと無理だね。」
- 余りのすごさにすでに滑る気が余りありません。どこかで見ているかと思うと恥ずかしくて滑れませんでした。
- しかし、粟野デモの存在に気付いているのは私たちのグループ以外、ほとんど居ません。リフト10個ほど後ろに粟野デモが座っていると思うとそれだけで興奮です。
- さて、見ているだけではせっかく滑りに来た意味が無いので、兎平から黒菱に移動しました。
- やはり居ました。リッチー・ベルガーさん。私は見ていませんでしたがNJ君が見ていたようで、追撃開始のはずが昼ご飯らしく、カフェテリア黒菱に入っていったそうです。
- やはりちゃんと食べるみたいで、ここは人間のようです。
- その後はもう悲惨な状態で、完全に自分の滑りをどこかに落としてきてしまうし、膝は捻るし、もう踏んだりけったりのめちゃくちゃです。
- どうやらコブばかり滑ってスキーを自分から動かすようになってしまっていたようです。重心の移動が全く出来ていませんでした。それと後で気付いたことが原因でボーゲンでも曲がらないようになっていました。
- 昼ご飯を食べ、仕切りなおしにしようと思ったのですが、体力的に限界を感じたのでそのまま終了にすることにしました。
- 最後のほうで、ミドルとロングをやって、何とか滑り方は思い出しましたが、なんだかまだ変な感じでした。
帰り際、少し事件は有りましたが、道中は結構空いていました。アコースティックのお風呂に入った後ぐらいから体調の変化に気付きました。
どうやら、風邪のようです。それも杉+ヒノキ花粉症のダブルのようです。前も風邪の時滑ってろくな事が無かったので今回もどうやら風邪引きが原因でバランスを崩したようです。久々に次の日、会社を休みました。鼻は詰まるは、咳、くしゃみ、喉痛、関節の痛み+目が痒いとフルコースを味わいました。
今も薬が入ってボーっとしています。でも、粟野デモの滑りを思い出すとテンションが上がってしまいます。皆さんもデモのフリー滑走を一度ごらんあれ。
2002年3月9日~10日
岐阜県 鷲ヶ岳スキー場
お題・・・鍵 元デモと富沢さんに教わったことのほうが有意義だった試乗会
毎年恒例の試乗会です。今年はレーシングシーンを見ても分かるとおり、さらにショートカービングの傾向が強くなってきています。さてどんな板があるのでしょうか?
2002年3月11日・・・とりあえず写真をアップいたします。コメントは後少しお待ちください。
2002年3月13日・・・コメント追加
2002年5月10日・・・鍵 周作さんがSIAのデモに認定されました。が、本文はそのままにしておきます。
今回の試乗会はなんと、120本です。各メーカーとも、同じモデルで長さが2種類とか、カラーリングバリエーションとかが増えたので、この本数になったみたいです。(実はかなり参加者が多いのでメーカーさんも優遇してくれているようです。)
私管理人の目的は、現在のメインの板 DYNASTAR 4x4 Vertical がアイスバーンに弱いので「アイスバーンで何気なく滑れ、軟雪でも潜らない板」を探し出すことですので、コメントが偏っていると思いますがその辺はご容赦いただきたく思います。
また、来年は何人かにプロデュースを頼まれそうなので、自分のレベル以外の初中級の板にも乗っています。
たくさん有る板(品定めしているのは一休さんです)
今回試乗した02~03シーズンのニューモデルの一覧は
DYNASTAR(ディナスター)
- SPEED OMEGLASS(オメグラス) (157cm)
- SPEED SX (170cm)
- SKICROSS 64 (157cm)
- SKICROSS 10 PC (160cm)
- SKICROSS 9 (160cm&170cm)
- SKICROSS 8 (160cm)
OGASAKA(オガサカ、小賀坂)
- Keo's TS-SS (165cm?)
- UNITY EX-10S (165cm)
- e-turn FC (150cm)
- e-turn 50 (150cm)
SALOMON(サロモン)
- Demo10 Pilot 3V (170cm)
- Demo9 Pilot 3V (170cm)
- CROSSMAX10 Pilot (180cm)
VOLKL(フォルクル)
- P50 Slalom CARVE (170cm)
- Carver MOTION (156cm)
- T50 SUPERSPORT ★★★★(Four star) (158cm?)
HEAD(ヘッド)
- Cyber i.C300 Carve Plate13 (163cm?)
NORDICA(ノルディカ)
- W70 (163cm)
Kei-Ski Garage(ケイ スキー ガレージ)
- RS (156cm)
以上19種類、20本です。
写真をクリックすると大きな写真になります。
DYNASTAR SKICROSS64 (157cm) R:11.3m
SPEED OMEGLASSをベースに日本オリジナルモデルとしてカービングショートターン専用に開発されたスペシャルモデル
昨年のMAX STCに比べ、しなやかでズレのコントロールも非常にやりやすかったです。ただ、スピードを出して角を立てだすと、凶暴な性格が見え隠れします。切りかえしを確実に行い、走るスキーについていくことが出来れば異次元の世界へと導いてくれるスキーだと思います。
また,グリップ力の割にはたわみによるスキーコントロールは行いやすいと思います。
私ですか?無理でした。とてもじゃないけど板の性能を引き出せません。
しかし、これをのべ3回も履いてしまいました。えへへ。
切れまくり度・・・★★★★★/物欲度・・・★★★★★
DYNASTAR SKICROSS9 (170cm&160cm) R:18m
SKICROSS10の安定性に操縦性をプラスしたモデル。オールラウンド姓を持たせるためにプラスティックセパレートプレートを搭載した。ディナスターデモンストレーターチームが技術選においてあらゆる条件で使用したオールラウンドモデル。
まず170cmに乗ってみた感想ですが、トップの食いつきが非常に良いのが第一印象です。ロング~ミドルターンまではこのトップの食いつきを有効に使うのは簡単ですが、急斜面などのショートターンでは逆に食いつきすぎの嫌いがありますショートターンにおいてこのトップの食いつきを有効に利用するには重心移動によるスキーコントロールが必要となるのではないでしょうか?。また、ズレのコントロールもやりやすいので、別段コブでも扱いづらいわけでは有りません。
次に160cmに乗ってみましたが、ロングターンでの安定感が少し失われましたが、その分ショートターンへの対応がやさしくなりました。
よって、一般的にゲレンデで使うのであれば160cmのほうがよいと思います。やはりこの板は170cmに乗るのが一番良いと私の知る限りはそういう感想を持っている人が多いです。
爆走度・・・★★★★★(170cm)/物欲度・・・★★★★
DYNASTAR SKICROSS10 PC(160cm) R:18m
あらゆる滑走シチュエーションに対応するためにセンター幅を66mmと広めに設定し、新開発のショートカタライザープレートを装着し、軽量化と操縦性を高めたモデル。
SKICROSS9と比べ、板のフレックス、トーションとも固めで、すべてにおいて切れを重視しています。その分、ロングターンでの安定感はSKICROSS9の170cmより、こちらのほうが上です。
短いのでショートターンでも十分出来ますが、何せ重いのです。
基本的には整地のロングターン、もしくはスキークロスに出場するときに使用するとよいと思います。
爆走度・・・★★★★★/物欲度・・・★★★
DYNASTAR SKICROSS8 (162cm)
アップテールを採用し、センターを若干前に設定することにより、トップコントロールを行いやすくしたモデル。
上記の兄貴分に比べるとかなり柔らかなフレックスとトーションであるため、高速の場面ではやや物足りないように思われます。
その分、中速までのズレと切れを使い分けるようになるのにトレーニングを積むのには良いモデルではないでしょうか?
滑るシチュエーションに応じて、整地メインであればSPEED SX 、荒れた状況も考えるのなら この SKICROSS8 が良い選択となるのではないでしょうか?
オールラウンド度・・・★★★/物欲度・・・★
DYNASTAR SPEED SX AUTODRIVE (170cm) R:16m
毎年進化を続けるベストセラーモデルです。今年はカラーリングのチェンジだけです。
初めてSXに乗りましたが、初めは「レーシングのくせにいやに乗りやすいなぁ」と、若干物足りなさを感じたのですが、高速になってもその扱いやすさのままで安定しているという相反する要素を非常に高次元で持ち合わせているまさにスーパーなモデルです。
これぞスーパーオールラウンダーです。この板1本有れば3級からテクニカルぐらいまで十分対応するのではないのでしょうか?
オールラウンド度・・・★★★★★/物欲度・・・★★★★
SALOMON DEMO9 Pilot 3V (170cm) R:15m
DEMO10 Pilot 3Vのパフォーマンスはそのままで、軟雪などの状況に対応すべくソフトにアレンジしたモデル。
非常にソフトな感じで、板のたわみをどのような雪面状況でも引き出すことが出来ると思います。かといって不安な感じはありません。DYNASTARのSXより若干柔らかいぐらいです。
サロモンさんの板は、トップとテールの接雪点が従来のスキーに近いので、170cmの長さでちょうどよかったと思います。この長さで、ロングもショートも問題なしです。
富沢さんもお勧めです。
オールラウンド度・・・★★★★★/物欲度・・・★★★
SALOMON DEMO10 Pilot 3V (170cm) R:15m
ビンディングとの一体開発により、カービングスキーのフレックスを最大限に引き出すパイロットシステムを搭載したモデル。
DEMO9に比べるとフレックスが硬く、エッジグリップがしっかりしています。コントロール性という点ではDEMO9に軍配が上がりますが、安定性、切れはこちらのほうが当然と言えばそうですが上です。
ウッドコアのため、以前のサロモンのように「カタカタ」と言う板の滑走音は有りませんので、サロモン嫌いの方でも一度乗ってみてはいかがでしょうか?
ショートターンを重視するのなら160cmのほうが良いのではないでしょうか?
オールラウンド度・・・★★★★/物欲度・・・★★
OGASAKA e-turn50 (150cm)
初心者や初めてカービングスキーを履く人でも、簡単にカービングの感覚を味わうことが出来るモデル。
乗ったのが朝一番のアイスバーンだったため、歯が立ちませんでしたが、コントロール性はかなり高いとおもいます。
初めてスキーをする人もしくはカービングターンを覚えたい人にはお勧めできます。
実は後で聞いた話なのですが、この板、もうひとつ使い方があるらしいです。
カービングショートターンが面白いぐらい上手くいくらしいです。
上達度・・・★★/物欲度・・・★
OGASAKA e-turnFC (150cm)
ジャンルを問わず、スキーの楽しさを再確認させてくれるモデル。
上記のe-turn50の直後に乗ったので、同じ斜面状況でしたが、メタルが入っている分、こちらのほうがかなり安定します。
どんな斜面状況でも楽に滑れ、コントロール性が高いので、これから上達したいと思っている人には良いモデルではないでしょうか?
ただ、このモデルは上級者が扱うとかなりの性能を発揮するようです。技術選でも使用されていました。
上達度・・・★★★/物欲度・・・★★
VOLKL Carver MOTION (156cm)
エクストリームカービングながら、オールラウンドに使用できるモデル。
去年までなら、「短けぇ~~」って思ってしまうエクストリームカービング系の板ですが、今年は普通のサイズです。ゴールドカラーがゲレンデで目立つことこの上なし。
低速から高速まで、一貫しておだやかな感じです。これはSLモデルをベースとした板ではないからでしょう。見た目は派手ですが乗り味は至って真面目でEASYです。
毎年VOLKLに乗ってみるのですが、なんと言うかこのメーカーの板はメルセデスに似ているような気がします。
安心して乗っていられるけど、実はめちゃ速いってね。
上達度・・・★★★/物欲度・・・★★
VOLKL P50 SLALOM CARVER (170cm)
この上位にはサンドイッチ構造のSC Racingがあるので、SL用といっても一般ゲレンデで使えるようにソフトアレンジしたモデル。
長さが170cmと長かったのですが、別に長さは感じさせない操縦性です。163cmがメインらしいですが、この操縦性なら短くする必要は無いのではないでしょうか?
SLモデルではありますが、それほど反発が強いわけではなく、柔らかい雪でも、しっかりグリップしてくれます。
ただ、時折上級者モデルであると言う自己主張をすることが有ります。そのときはご注意を・・・(それがまたいいんだけどね)
いい板です。
なんだかVOLKLさんの時はコメントがおかしいですね。
切れまくり度・・・★★★★/物欲度・・・★★★★
OGASAKA UNITY EX-10S (165cm)
去年からの継続モデルです。基礎をやるならOGASKA UNITY!!
昨年乗ったときは、デモ板と1級板の中間でまだ自分には手ごわいかなと思ったのですが、今年乗ってみると、この板もまさにオールラウンダーの称号がぴったりです。
EX-10Sは硬いほうで、ロングターン用らしいのですが、この長さで、ロングからショートまで十分にこなせます。雪質の変化にも十分対応幅が広いと思います。返りは後で出てくるKeo's TK-SSのほうが強いと思います。
楽に滑ることが出来ますよ。
ただ、昨年までのモデルは板がすぐにヘタルらしいのですが、今年はどうでしょうか?
オールラウンド度・・・★★★★/物欲度・・・★★★
HEAD Cyber i.C300 Carve Plate13 (163cm?)
レーシングモデル、Worldcup i.SLを基礎用にソフトアレンジしたモデル。
GS用をベースにすべての雪面状況に対応するようにチューニングされたエキスパートオールラウンダー。唯一インテリジェントチップを搭載し、トーションコントロールを極めたモデル。
今回乗ったSL系の板の中でもっともしっかりした板では無いでしょうか?
もとい、今回乗ったエキスパートオールラウンダ-の中では最もしっかりしたモデルです。
結構硬さは有りますが、写真で見ても分かるぐらい緩んだ雪の状態でも潜ってしまうような事も無く、かなりの雪面状況に対応しそうな予感はあります。
ただ、ちょっとがっかりしたのはエッジからのインフォメーションが去年モデルと比べて少なくなったことですかね。
ちょっと私には手ごわいかなぐらいなので、1級~テクニカルレベルの人が通常ゲレンデで使うのには良い板では無いでしょうか?
切れまくり度・・・★★★★/物欲度・・・★★
VOLKL T50 SUPERSPORT ★★★★(Four Star) (158cm?)
T50 SUPERSUPORT★★★★★(fivestar)をソフトアレンジしたモデル。イタリアのデモンストレーター:ステファノ・マンテガッツァ氏もお気に入りとか・・・
履いてみるとかなり柔らかい感じがします。かといって弱い感じは皆無なので、楽に滑ることが出来ます。
また、返りは速いのですが、それ自身はかなりマイルド・・・難しいなぁ、完全に相反する要素じゃないか・・・なのでショートターンなどで板の反動をつかむ感覚を磨いたりするには最適の板では無いでしょうか?
VOLKLさんの板はどれに乗っても安心できます。
上達度・・・★★★★/物欲度・・・★★
NORDICA W70 (163cm)
ジェルドライバーとエグゾフレックスプレートを搭載した高速ターン対応モデル。
昨年も弾き飛ばされましたが、今年もまた弾き飛ばされました。
おかしいなぁと思っていたらどうやら昨年のモデルに比べてさらに硬くなっているらしいです。
今回のこの柔らかい雪では、ほとんどといって言いぐらいポテンシャルを引き出すことが出来ませんでしたので、コメントは差し控えておきます。
やっつけられ度・・・★★★★★/物欲度・・・★
OGASAKA Keo's TS-SS (165cm?) R:14m
基礎スキーの定番、Keo's Twinkeelの後継モデル。SLモデルをベースに開発された。
初めてKeo'sシリーズに乗りました。自分のイメージとしてはもっと硬くて難しいものかなと思っていたのですが、非常にフレキシブルで切れ、ズレのコントロール、ショートターン時の板の返り、ロングターンでの安定性とも、かなりの次元でバランスが取れています。
同じようなモデルでDYNASTARのSPEED SXがありますが、こちらのほうがやや返りが強いように思われます。
エッジの感触もSXに比べて、シャープに伝わってきているような気もします。今回のような軟雪でも如何なく性能を発揮してくれました。
オールラウンド度・・・★★★★★/物欲度・・・★★★★
さすがにレーシングモデルだけ有って、かなりトーションが強いように思われました。
一般ゲレンデで、ズレを伴った滑りをするのには少しつらいような気がしました。
逆に、それと割り切ってしまえばカービング要素のショートターンも表現し易そうです。
が、私はもうレーシングモデルはこりごりです。
切れまくり度・・・★★★★/物欲度・・・★
SALOMON CROSSMAX 10 Pilot (180cm) R:15m
昨年、これのひとつ柔らかいCROSSMAX 9 Pilotに乗ってえらく凹まされた思いがあったのですが、なぜだかこれに乗ってもそんなにつらくありませんでした。
DEMO 10 Pilot 3Vに比べて、スキー全体がしなる感触が良く伝わってきます。
ロングターンベースに何でもやりたい人はこちらのほうが絶対に楽しいと思います。少なくとも私はDEMO 10 Pilot 3Vよりはこちらのほうを選びます。
170cmにすればいろんなシチュエーションで楽にスキーができるのではないでしょうか?
爆走度・・・★★★★★/物欲度・・・★★★
DYNASTAR SPEED OMEGLASS (157cm) R:11.3m
J.P.Vidalをオリンピックゴールドメダルに導いたAUTODRIVEテクノロジーを搭載した純SLレーシングモデル。
すいません。このモデルを履いたときにすでに時間が無く、ハンズフリーで遊んでしまいました。
余り正確なインプレッションではないですが、SKICROSS64と比べると、やはり強めでは有りますが、かつてのSLレーシングのように全く汎用性が無いと言うこともなさそうです。
ただ、雪面が固くなったときにどうなるか?は、わかりません。朝一番にこれに乗った人によるとコブでも扱えないことも無いとのことです。
切れまくり度・・・★★★★★/物欲度・・・★★
しかしもう180cm台の板なんて、ほとんど有りませんでした。メインはやはり155cm~165cmぐらいの板がほとんどで、これ以上長いと使える条件がかなり限られてきそうです。
ぶっちゃけた話ですが、板のクラスさえ間違えなければ後はデザインやブランドイメージだけで選んでも失敗することは無いと思います。それぐらい今の板は誰にでも簡単に性能を引き出すことが出来るようになってきていると思います。
ほんと、どれ乗っても「これはイイ!!」を連発していたような気がします。自分の今もっている板が如何に長くて乗りにくいものか・・・とか思っていましたが・・・
実は、今回の目玉商品!!は元SIA デモンストレーター 鍵 周作さん(杉山スキースクール)といつもインラインの講習会でお世話になっている富沢さんの講習会を受けたことです。
試乗会で板を選んでいるときからチラチラと滑りを見ていましたが、完全に別の世界に行ってしまっています。
余りに上手すぎて参考にならないのではないかと思ったのですが、そんなことも有りませんでした。非常に簡単なことなのですが、いざやってみると大変なことばかりでした。
では、鍵さんの講習内容から・・・
- ◆ターンの導入部分において、スキーが落ちていく方向を再確認するメソッド
- まず、斜面に停止した状態でサイドスリップをしてみる。このとき、足裏の荷重点はちょうど土踏まずあたり、つまり中心である。
ここで、体を前方に運びながらエッジをはずすとトップからスキーが落ちていく。また、後傾の状態でエッジをはずすと斜め後方に落ちていく。
スキーは前に進むものだから次のターンの方に体を運んであげましょう。 - ◆内足を有効に使うためのメソッド
- 落差のあるターンをするためには、切りかえし時、次のターンの内足となる足、つまりターンを仕上げた外足を重心が乗り越えて次のターンポジションに入っていくようにする。
そのためには、今まで意識をしていなかった内足のアウトエッジ(小指-踵ライン)にも気を配るようにする必要がある。
緩斜面で、レールターンをすることにより、同調動作を身に付けましょう。
とまあ、このような内容だったと思います。内足に関しては「俺のレベルじゃー関係ねぇや」と思っていたことなので全く気にしていなかったのでいざやってみるとこれが大変。DYNASTAR SKICROSS64を履いていたので板に助けられた感じがします。
後、少し後傾であることを指摘されましたが、本人はかなり前にしたつもりでも「がんばって前にしていますね。変わっているのは分かりますが、でもまだもう少し前です。」・・・まだですか?・・・つらいです、ここから前にするのは・・・
とまあ、初日の鍵さんの講習は小一時間ほどで終了しましたが、目からうろことはこのことですね。非常に簡単かつ重要なことを的確に見抜いてアドバイスしてくれるなんてデモンストレーターは伊達じゃないのが良く分かりました。
次の日の富沢さんの講習は2回も受けてしまいました。インライン講習会でいつも教えていただいているのですが、初めてスキー場での講習にありつけました。
- ◆緩斜面で内足のひざをターン外側の手で内側に押す。
- 要するに昨日の鍵さんと同じく内足の同調操作の感覚になれるための練習だと思います。
こんな簡単なことですが、混乱して間違えてしまいしました。内足の同調って本当に意識していないと難しいものです。 - ◆ターン時、外足荷重のまま腰、上体、腕を曲げれるだけターン内側にローテーションして、内足の前後差が無い、もしくは内足のほうが後ろに有るぐらいまでひねってみる。
- 見た目はとてもかっこ悪い練習ですが、なんだかとても異次元の感触でした。2本のエッジが素直に使える感じがしました。
- ◆ロングターンだけではなく、ショートターンも内足を越えるような重心移動を伴った切りかえを身に付ける。
- 主旨はよく分かります。チャレンジしましたが、一休さん以外はほとんど出来ていませんでした。当然私も×です。
そのときに、ピボット操作が全くといって出来ていないことを指摘されました。用は真中に乗っていないということです。フラットの状態を作ってから、ずらしてエッジングポジションに持っていくことが出来れば、1級は受かりますとの事です。
どれも難しい動作は全くしていません。正しい動作、中心に乗るということが出来ている人なら楽々クリアーのはずなのですが、苦戦すると言うことは出来ていないと言うことです。
お二人とも共通して言えるのは「今の板は勝手に曲がるので如何にしてそのスキーの持っている性能を引き出すか」と言うところに有りました。ふむふむ。
1級への道は遠いなぁ・・・なんて感じながら、試乗会が終了して、自分の板で滑っているときのことです。
- 何の気なしに、「だんだん俺と似てきたなぁ・・・(中略)・・・そろそろ前後差が出てくるぞ。」とサンワスポーツの某氏が言っていたのを思い出したので、思い切って内足を畳み込んで脛の角度を外足に近づける(用は内足足首の緊張を緩めない)ようにしてみました。
- 変わりましたね。明らかに外足だけで無く内足のエッジがちゃんと雪面を捉えている感触に変わりました。ひざから下の不細工な三角窓もだいぶ改善されました。ほかのメンバーも明らかに形が変わったことに気付いてくれました。
- 鍵さんが、「楽そうに滑っていますが、実はかなりふんばっています」とおっしゃられていたのが思い出されます。
- そのあと、「あと1本、そこがスキーのやめどころ」の安全10則にのっとって終了しようと思ったのですが、また引きずられてリフトに乗ってしまいました。
- 「もうフラフラだよぉ~~」と愚痴をこぼしながら何気なくショートターンをやってみると、変わりました。板が勝手に回ってくるショートターンが出来るようになっていました。多分、昨日、今日の講習と先ほどのひらめきがミックスされて、膝で角付けを行えるようになったからでしょうか?なんとなくインラインのショートターンに似ていました。リズムも変幻自在で今まで出来なかったような速さのショートターンも出来るようになっていました。
- これにはいっしょに滑っていた人たち全員が驚いていました。「どうしたん?えらい調子ええやん?」とか言われましたが、別に何か特殊な薬を飲んだわけでもないので「出来ちゃった」としか言えません。あの膝下で切りかえる感触を忘れなければ次回も再現できる・・・かなぁ?
と、板の収穫もさることながら滑りに変化が現れました。教えてくださった鍵さん、富沢さん、そのほかいろいろとアドバイスをしてくださった皆様にとても感謝しています。どうもありがとうございました。
しかし、こんなシーズン終わりに気付いて来シーズンにつながるのだろうか?不安・・・