スキー中毒の部屋

小回り君はただ今「フカセでチヌ! チヌ(クロダイ)のウキフカセ釣り」で活動中です。ゲレンデに雪が有る時以外は、チヌ釣りをして養殖業に勤しんでいます。

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一休さんのテクニカル受験記

第1話・・・戦いはもう始まっていた。

(2002年2月28日寄稿)

白馬寺の見習修行も終え一休さんとなった中村。何を血迷ったか、年会費が惜しいのかテクニカルにチャレンジすることに。検定の場所に選んだのは田舎の近く 今庄365寺。講習・検定合わせ2日のつもりだったが、電話で聞くと県外の見習坊主達(一級スキーヤー)が多いので、日曜の日帰り検定らしい。ただ希望見習坊主については、事前講習をするそうな 「う~ん。とりあえず土曜日朝から今庄365寺にいってみるか」。

寺には早くついたにもかかわらずいつものように境内の駐車場で爆睡。起きると11侍。あれほど「早起きはカービングの得」とわかっていてもやっぱり無理。 いつものごとく入寺券(リフト券)を格安ゲットし、おもむろに滑り出す一休だった。そして3時くらいだった。よくみると事前講習だ~。ここでまたしても格安でお経(滑り)の読み方を教えてもらうべく、なんと少し遠くからカンニング&探偵を開始。

~そう、戦いはもう始まっていたのだった~

第2話・・・ 密教徒

(2002年3月5日寄稿)

黄色い袈裟(ウエア)を着た和尚さん(指導員)の後を6~7人位が連なって修行に励んでいる。こぶで人がめちゃくちゃ多い斜面を滑っていた。どうやらズラシの行みたいだ。(う~ん苦手)そうこうしているうちに次ぎはコブの行へ。この一連の探偵で斜面状況はいただきました。その後やけに説明が長くなり探偵しずらくなったのでふたたびフリーに。

とその時だった・・・・本堂(パトロール小屋)から出てきた同じ袈裟を着た3人の和尚さん発見!すかさず追跡開始!どうやら今庄寺の和尚さんの傾向として両足加重安定派が多いみたいだ。散々、和尚さんをつけ回したあげくリフトで一緒になった中学生(しかもすでに一休さん、なんと親は今庄寺の和尚さん)から綿密に荒行の内容まで聞き出す始末。そう、その姿はまるで「密教徒」さあこれで準備は整った!しかも無料で!「あとは明日のために早く寝るだけやな」と今庄そばに舌鼓を打ちつつ田舎に宿泊。

~果たしてちゃんと起きられるのか? とんちは冴え渡るのかぁ~

第3話・・・ 禅僧

(2002年3月6日寄稿)

なんと無事起床し、今庄寺に到着した一休。(第一関門クリア)しかし、やはり寺の朝は早い。そこかしこに雪面を鋭く睨み付ける修行僧とおぼしき姿が・・・ 周りのファミリースキーヤーとは明かに道具・雰囲気が違う・・・

そんな人々と受け付けを済ませ1本だけ練習し、集まると、今日の見習袈裟(ゼッケン)が配られた。年齢順と言ってたが、なんと7番をゲット!係りの和尚さんも「ラッキーナンバーですね」といっていた。本日受験者は計13人。そのあと、開講のあいさつ、各和尚さんの紹介が続く。(テクニカルということで、福井県連の高僧が一人参加) そこからがたけや(味噌)だった。

日帰りなので急遽先に検定荒行をしその後、講習の行をすると言う。「え~っこれって、昔と同じほとんど一発行やん」他の一休さんに聞いても「そうそう」と言う返事が。そして荒行の種目スタート順が発表される。

そのあと昼から2時間講習とのこと。そして斜面に到着。和尚さんから一言「斜面状況が荒れて悪いので総合滑降はスタート位置をさげます。」この一言が後々尾を引くことになったのだ!(お楽しみフフフフ)そしていよいよ行がはじまった!

禅僧(前走)が弧を描き滑り出したのだった・・・・

第4話・・・読経会(前編)と とんち

(2002年3月6日寄稿)

上では「6回転ぐらいかな」とみんなが言っていたが、一休はテク=攻め・切れ・走り・スピードの呪文しか頭にない。いきなり総合滑降の行とはハードだが、禅僧以上で行くと考えていたのだった。その時だった。「じゃ1番から」の声が・・・「は~?」自分が最初だと思っていたので気合が抜ける。あまり他人の唱える経はリズムが崩れるので聞かないようにしながら、いよいよ読経開始!!!

修行 心構え 感想
第一の行 縦長でスピーディに行く。 切り替えでフラットを作り、悪くはないが、決まったとも思えない。74かラッキーだったら75
第二の行 この日の為に2cm短くした杖で太もも寝かせ気味のベンディングで弧を意識しながら柔らかく行く。 途中、左足外足の時軽くはずす、うまく立てなおしたものの?74かラッキーだったら75
第三の行 禅僧がいきなりクローチングするのをみたが、逆にターン弧と切れで勝負!少し柏木上人のエッセンスを加える。 斜度が緩くなるところで失速。ストレッチするが、?みんなはリズム変化まで入れている。74か73

ここまで写経すると感のいい管理人さん他皆さん気付いたでしょうか?

一休は とんち ならぬ ボケ をかましていたのでした!!!!!!

第5話・・・ 読経会(中編)

(2002年3月6日寄稿)

そう、そのボケとは行を間違えていたのでした。前回、白馬寺の時も小回り単品種目があると勘違いし、管理人さんから冷たい目で見られた一休。今回もやりました。第一の行と第三の行を完全に勘違いしたのでした。(前編参照)

大回りで深い弧を描かず、総合滑降でスピードおまけにリズム変化も入れない始末。それに気付いたのはなんと第三の行終了時で禅僧と気軽にトークしていたときだった。

さらに滑り降りてくる他の一休さん達を見ながら、

袈裟番号13番が唱え終わったあと13番に向って:(13番は前日講習参加の26歳。お互い初めてなのでリフトで話しをよくした)

この瞬間、頭の中にテーマソングのさびの部分が{♪気にしない~気にしない~気にしない~}またやってもうた~。リフトの上で13番もおかしいと思っていたことを聞かされる。こうなったら最後の行「不整地小回り」で挽回するしかない!この種目だけは頭を丸める覚悟で臨んだる!!!

~さあ、いったいどうなってしまうのか~

*ごめんなさい確か14人受けてました。最年少が23歳だったので・・・・・・

第6話・・・ 読経会(後編)

(2002年3月7日寄稿)

ついにやって来たこぶ斜面。上から見下ろすと感慨深いものが・・・・・・11番の一休さんから始まる。このときばかりは腹もすわり他の一休さんのお経も聞く。しかし自信からか開き直りからかどの経をきいても禅僧含めスゴイ!とは思わなかった。(この心境がスゴイのかもしれないが・・・)

第四の行:ラインは大きく2つ。

ほとんどは南無妙法蓮華経ラインで守りに入る中、何人かは南無阿弥陀仏ラインへ。このときばかりは順番も味方し最もアピールできる作戦を考える。「そうや!南無阿弥陀仏ラインを無妙法蓮華経ラインを上回るスピードで滑ろう。我満上人を目指すんや!」そして可変閉め具をターンモードにしスタート!!!こぶの溝にトップからきれいにわらじも入り申し分なし。ただ途中からスピードのなさに気づく。

「こうなったらこぶの溝もきったる!とばかりにカービングを唱える。(不思議なことにやはりスピードもあがる、ただし切り替え時にエッジ角をもどす動作がせわしくなるが)そして和尚さんの直前ではコブを強引に縦に刻む。ゴール付近では今回唯一の女性一休さん(これって尼さん?)がこっちをみて首を立てに大きくふりうなずいている。

感想:これはいったやろ!75ひょっとして76?

そして休憩時間になったのだった。みんな思い思い考える所もあったみたいだが、再び集合し、2班に別れ講習の行が開かれる。一休はA班(1~7まで)。担当和尚さんは●田和尚。(ゲッ!昨日探偵した和尚さんや。つけまわして怒ってないかな?)、もうひとり特別に福井県連の高僧がつくことに。

●田和尚曰く「スタート順を適時入れ替え経を聞きます」とのこと。最初は大回り順番は最後。「深い弧をみんな描いてないので意識して」とのこと。一休の心境「そらそうや。俺間違えたもん。行くで!ワラジの裏のメーカー名(頭製)まで見えるくらいきったる」唱え終えると和尚さんが一言「なんだ。やりゃできるじゃん」

次はコブ。順番は最初。唱え終えると和尚さんがまたもや一言「コブはうまいね」他にも色々な所で経を読まされるが(プルーク・シュテムなどはなかった)ラスト2本目の時、一般人の誰もいない固めのコブでついにテクニカルならではの一言が・・・・・・「お疲れ様でした。これを降りたら終わりです。最後は攻めてください!」そして調子に乗りひとりセンターのでかコブを激走!和尚さんはなにも言わなかったが、6番がこっちをみてグッドサインを出している。そして講習終了。微妙な匂いを感じつつフリー読経。11番・13番・14番と一緒に唱える。

リフトで11番の一休さん(黒姫寺で今シーズン受験し、総合滑降77を出すも合計374だったらしい)がうれしい一言を「昨日滑ってたでしょう?ついてくるんでパトロールかと思ってましたよ。みんな7番は行くだろうって言ってましたよ。」ここまではよかった・・・・・「でもなぜ総合滑降でリズム変化を入れなかったんです?それと朝一の大回りは7番スタートなのにすごい気合でスタンバッてましたね」このあと間違えたことを説明・・・・そして11番・13番・14番と一休全員15分遅刻で発表の場所に集まる。和尚さんみんなの顔も少し怖い。いよいよ次号結果発表!こうご期待!

~いったい何がおこったというのかぁ ~ 巻物(認定書)と数珠(バッジ)を伝授されるのかぁ~

しかし無茶苦茶な仏教用語やなぁ~

第8話・・・喝!そして喝を入れられる!

(2002年3月12・18日寄稿)

「見習袈裟番号1番!」

他の一休さんの表情も「ほ~っ」って感じ。(感想:この人の滑りを見ていて袈裟番号と年齢がおかしいと思ったほど若い滑り。推定年齢40後半。後で分かったが、本堂に荷物を置くなど、地元の関係者の様。整地小回り得意派)

「次に・・・・・・・・・・・・・・」

他の一休さん達の間にも緊張が走る!8番以降なら当然アウト!受験料も見事にお布施となってしまう!

1番のあとに経理和尚が読み上げたのは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「 7番!!!!・・・・・そして11番・・・・・以上!」

そうこの瞬間、一休は一級を卒業したのでした。喝ったのだ!

11番がうれしそうに「通りましたね。」と肩をたたいた。

(このとき喝!とは言わなかったけど)経理和尚さんが「意見を聞きたい人は各人和尚さんに聞くように、通った人は本堂にて拝観料と引き換えに数珠と巻物をお渡しします。尚、得点はここに張ります。」と言い今回のお経総合一覧を張り出す。みんな食い入る様に集まり自分・他を見だす。この時の一休の心境:「なんとか伝授(ゲット)出来たし、あわてない、あわてない、一休み一休み」。覚えている限りで各一休さんの点数を記載します。

その他:5番は緩斜面で座禅(クローチング)を組んだり工夫するも罰。6番は3Vで整地小回りよかったのだが罰。13番はフリーでよく一緒に滑ったがどんな斜面でもまじめにすべり、そつなくこなしていたのだが、374点。

悲喜交々・阿鼻叫喚・諸行無常を感じつつ、本堂に入り拝観料を差し出すと、和尚さんが「おめでとうございます。」

一休「ありがとうございます」そこまではよかったのだが・・・・・・・・・・・そのあと和尚さんから喝!が入った!

和尚:「確かに経を読むのはうまい。だが読んでる経が古い。今は外から外ではなくもっと内足を活用した経が読めないと・・・。各一休について和尚全員で話し合うのだけれども、君の経のイメージはギュン!ギュン!ギュン!だ。・・・etc」
一休:(あったりまえやん!季節当初から管理人さんに借りた柏木経典でいったもん。)
和尚:「内足を心掛け修行に励め元一休よ・・・でないと鞍雲(クラウン)は100%今のままでは無理じゃぞ・・・」
一休:「はは~(そらそうやろ。今季節はここまでで充分OKだよ~ん)」

で、あり難く巻物と数珠を収める。

第二の主任和尚:「普段どんな経典で?誰と?どんな風に経を読んでる?」
一休:正直に「柏木上人の超高速袈裟切り画像経典を主に・・・仲間と・・・気の赴くまま・・」と答える。
第二の主任和尚:「それではだめだ。あれは上人ならではの技で超硬斜面のみと心掛けよ!(←白馬寺でも同じようなことを言われる。)今の主流は両足荷重・同時操作・外足立ち切り替えだ。鞍雲(クラウン)の世界に入りたければ宮下・竹田上人、他、技術選30~40位の若手の経を勉強しなさい!最後に良いところはどんな時でも板を横にせず、コブでも重心と板がうまくついているところだ。今後も精進せよ!」と喝を入れられる。

帰る前に一人茶屋にいき金色の麦酒(ビール)と腐乱句振人(フランクフルト)を食べ酒池肉林で今庄寺を後にしたのだった。・・・

~~ 完 ~~

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